静岡生まれ東京下町育ちのミニシュナの日常と里帰り


by nyarcil
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2012年 07月 23日 ( 1 )

さて「小田原のういろう」というと、お菓子のういろう以外に想像できる人はどのくらいいるだろうか。
歌舞伎の「外郎売り」とか、東海道中膝栗毛でお菓子のういろうと間違えられてしまう、薬としてのういろうを知っている人はいるだろうか。
サイト主も知らなかったし、ジモティに近い相方シニアも知らなかった。
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写真右が”お菓子の”ういろう、左が薬のういろうと、それを入れる印籠。

薬のういろうについて簡単に説明すると、昔中国から日本に来て日本の天皇に仕えた、中国では医術の「外郎」という官職にあった陳氏が、中国から日本に伝えた薬がそれ。薬としての名前は「透頂香(とうちんこう)」。
「透頂香」とは、昔貴人が冠のなかにこの薬を入れて持ち歩いていたのが、夏の暑い時期に頭の熱で薬の表面が溶けて香りを発したことから、当時の天皇がつけた名称だそうな。

効能あらたかで万病に効くと、室町時代から長く日本人に愛用されてきた。
お菓子の「ういろう」は、外国からの使節をもてなすために同家が作ったお菓子が、後に同じように「ういろう」と呼ばれるようになったもの。

詳しくはこちら。
http://www.uirou.co.jp/

それほど有名な薬なのに、現代に入って薬の原材料の調達が難しくなり、特定の顧客にしか販売していなかったため、一般の人にはすっかり忘れ去られていた。小田原のジモティでもこの薬のことを知っている人は少ない。 
最近になってやっと一般のお客にも売ってくれるようになって、お菓子のお店の片隅でひっそりと売られるようになっている。 一人2箱までの購入制限ありで。

どうしてサイト主がこんな「薬のういろう」のことを知ったかというと、相方が知り合いの(そのまた知り合いの)日系アメリカ人に付き添ってお店まで探しに行くのを頼まれたから。 
その日系人は、自分の日本人のおばあちゃん(!)から買ってきてくれるよう頼まれたのだそうだ。

遠い昔に海の向こうに渡っていったおばあちゃんが、日本人がすっかり忘れ去っていたものを思い出させてくれました。 (* ̄_ ̄)トオイメー
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で、薬そのものは実際どんなものかというと、仁丹のような銀色の粒。 味も仁丹に近い。
 
万能薬ですが、「特に腹痛・乗り物酔い・喘息に効く」とのことで、喘息の息子さんのために小田原まで買いにいっている人もいました。

そんな歴史遺産のような薬「ういろう」、小田原に行ったときにはお菓子だけでなく、ぜひこちら、薬のういろうも買ってみては。
おばあちゃんのいる方は特に、お土産としていかがでしょうか。
懐かしく、喜んでくれるかもしれませんよ。
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by nyarcil | 2012-07-23 23:28 | My Favorite | Comments(3)